2005年06月20日

レポートの書き方(自分の意見、考えは書かない)

 大きなテーマが与えられた場合、テーマを絞るということを述べた。
 テーマだけがポンと与えられたら、「の問題点」、「の課題」、「の特徴」を補って考えることも述べた。
 これは小さなテーマが与えられた場合も同様である。なるべくレポートが書きやすい、限定的なテーマに設定し直そう。

 さて、レポートのテーマが設定できた。どのように書けばよいのだろうか、何を書けばよいのだろうか。

 ここでは次の原則を掲げる。
 
自分の意見、考えは書かない。

 もちろん、「自分の意見を書きなさい」とか「自分の考えも入れて書きなさい」といった具合に、意見、考えを書くことを求められているレポートは例外である。しかし、自分の意見、考えを書くことを求められていない限り、レポートにおいては自分の意見、考えを書かないことにする。

 なぜ自分の意見、考えを書かないか。
 1つは、多くの学生は、そもそもそのテーマについて考えたことはなかったり、考えていても、考えが足りなかったりするからである。
 第2に、考えてもいないのに、あるいは考えが足りないのに、考えようとするから、レポートを書くことがむやみに大変になり、難しく、また面倒くさい作業になる。
 仮に、考えていたとしても、あるいは学生は考えていると思っても、教員からすれば一方的で偏ったものであったり、稚拙であったりすることが多い。
 したがって、自分の考えは書かない。そもそもレポートだ。報告することがメインであり、意見を求められているわけではない。

 意見、考えを書かずに、何を書くか。
 書き方はいろいろ考えられるが、、この講座はカメラで言えばオート撮影をするようにレポートを書くことをめざすので、次のことを書くことにする。

(1)テーマを絞った場合は、なぜ絞ったかという理由を書く。
たいてい絞った理由は重要だと考えたからだから、その根拠を書く。その限定したテーマがなぜ重要か、どの程度重要かについて書く。

(2)テーマあるいはテーマの持つ問題点、課題の概要を書く。テーマの背景、歴史、経緯を書く。

(3)次にそのテーマ(の問題点、課題)が、どのように評価、解釈されているかを書く。
 評価されているか、解釈されているかであって、評価するか、解釈するかではない。社会でどのように議論されているか、識者がどのように議論しているか、研究者がどのような見解を表明しているかを書く。
 重要なのは、異なる、あるいは対立する2つ以上の評価、解釈を書くことである。
 ある問題が重要だとか、課題になっている、未解決だというのは、意見、評価が分かれ、解決策を巡って対立が存在するからに他ならない。
 したがって、あるテーマについて1つの見解を報告するだけでは不十分である。少なくとも異なる2つの見方を提出する。
 歴史的、思想的な問題であれば、通説とそれへの批判を書く。

 とりあえず以上のことを書けば、レポートの枚数はほぼ尽きる。

 さて、書くことは決まった。自分の意見は書かないのだから、テーマがどのように議論されているか、どのような問題として扱われているのか、調べなければいけない。そもそも教員はあるテーマについて調べさせたい、調べさせて勉強させたいので、レポートを学生に課すのである。

 こうして、あなたは図書館へ向かうことになる。
posted by Prof.T at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | レポートの書き方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「あしたをつかめ」

 7時のニュースを見て、そのあと3チャンネルに回したら、「あしたをつかめ」をやっていた。

 どういう番組かというと、
 
この番組は、社会へ出ることを考え始めた10代後半〜20代前半の方に、さまざまなジャンルの職業を紹介し、その特徴や魅力について考えてもらう“仕事ガイダンス番組”です。

 という番組だそうだ(番組HPより)。

 学校放送ということと教育テレビということで、ニート対策の意味合いがあったりするのだろうな。それにしても、タイトルといい、サブタイトルの「平成若者仕事図鑑」にしても、NHK的なダササがあるのだが、番組の内容は押しつけがましいところがなく、好感が持てる。
 今日の女性も生き生きと輝いて見える。もっともそう見えるのは、そういう若者だけを取り上げているからで、したがって、番組に登場する若者は優等生的に描かれすぎている、優等生だけではないか、という批判が番組の掲示板(上記ホームページ内にある)に寄せられたりもする。それは仕方がない。「仕事、つまんねぇっす」、「仕事、やめたいでぇす」なんて声を取り上げるわけにはいかないからね。

 きわめてNHK的な番組ではあるけれども、こんな仕事(今回は鮮魚競り人)もあるんだ、こういう仕事にわれわれは支えられているのだということを知ることができる点で、それと若い人たちが一生懸命仕事をしているのを見ることができて、私はおもしろいと思っている。
posted by Prof.T at 20:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞・テレビから | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

読んで、考えて、悩んで、読む

 研究史、理論史を勧めるのは、私の研究テーマの1つがそれに近いからだが、研究分野によっては、そういうテーマを選べなかったり、選びにくかったりするかもしれない。指導教授が認めてくれない場合もあるだろう。
 
 こうなったら何とか自分でテーマを見つけなければならない。とにかく関心のあるテーマについての研究書を重要度の高い順に読んでいくしかない。どこかに研究のヒントがないか、とにかく読んでいく。読みながら、テーマをどうしようかと考える。しかし、なかなかいいテーマは見つからない。悩む。しかし、悩んでいても始まらない。とにかく次の文献を読もう。そして考える。ダメだ、悩む。そしてまた読む。

 読む、考える、悩む、そうしていると、いつかひらめく(はず)、霧が晴れて視界が開ける状態が訪れる(はず)。「ああ、そうか」、「これだ!」と言うときがきっと来る(はず)。

 そういう状態が訪れるまで、とにかく読んでいこう。もちろんここで読むのは日本語の文献だけではない、英語を中心とする外国語の文献を読むことも含む。むしろ、外国語の文献を読んだ方が、新しい知識、情報が獲得できるし、違った視点、発想に立って、思考できる。

 誰もが悩む。しかし研究上の悩みは自分で考えることによってしか突破できない。そして考えるためには読むことが必要なのである。読むことなしには考えられないのである。

 読んで、考えて、悩んで、また読んで、そうして、視界が開ける時を待つしかない。続きを読む
posted by Prof.T at 15:04| Comment(0) | TrackBack(1) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

研究テーマの見つけ方

 大学院へ進んで研究を進める、オリジナルな研究を要求される、すでに扱われてきたテーマにたいしては、「新しい切り口」が求められる。しかし、一朝一夕にオリジナリティなど生まれない。自分なりの視点で物事を見ると言っても大変だ。
 研究テーマを探す、修士課程なら修士論文のテーマを決める、これが院生にとっての重要問題である。
 流行りのテーマを追いかけるのも1つの方法だ。次から次へと出てくる新しい研究を批判しながら研究を進める。流行りだから、研究している仲間も多いし、関心を持つものはさらに多い。研究会や学会で頻繁に報告、発表されるテーマであり、そのテーマだけで研究会が組織されることもあるだろう。
 しかし、流行りのテーマを追いかけることは勧めない。修士論文を書き終わった頃には、すでに流行りのテーマでなくなっているかもしれないし、そうでなくてもライバルは多い、流行りだしたばかりならまだしもある程度流行ってくるとオリジナリティは出しにくい。

 では、どうするか。
 社会科学系における1つの手は、自分が関心を持つ領域、テーマについての研究史、理論史を扱ってみることである。それを具体的な研究テーマにするかどうかは別として、研究史、理論史、とくに学界の発展にとって転換点、分岐点となったような理論を中心に研究史を整理してみると、いろいろ勉強になることが多い。
 そのときどきの社会科学は、時代の変化、社会の変容に合わせて発展してきた。理論と社会の関係を押さえながら勉強していくことによって、今後の理論と社会との関係について考えるヒントが得られるかもしれない。一件無関係のように思える事柄が実はつながっていたことが明らかになるかもしれないし、理論や研究に新しい光が投げかけられるかもしれない。そういうことがあれば、これはもう新しい視点をもつ、オリジナルな研究である。

 研究史、理論史の勉強は、将来研究者として一本立ちしていくときにも役に立つ。

 研究基礎作りとしての研究史、理論史研究は、修士論文のテーマとして1つの選択肢である。
posted by Prof.T at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

今週の予定と今日の予定

 サッカーを最後まで見ていたので、先ほど起床。いや、途中眠りこけたのだが、地震で目が覚めた。ギリシア選手の動きが悪かったにせよ、日本のパスワークはよかった。狭い地域でのパスもロングのパスもきれいに決まっていて、小気味よかった。次のブラジル戦もこんな感じだといいが、難しいだろう。とはいえ、アジア・チャンピオンとして、このような大会に出て行くことが重要だ。

 さて、今週末は学会出張。金曜日は朝から会議で、夕方、新幹線で移動しなければならない。火、水、木は、授業とその準備で忙しい。ということで、6月30日まで原稿の締切が延びたと言っても、実際にはそれほど時間はない。今日中にできるだけ書いてしまおう。
posted by Prof.T at 09:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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