2005年08月29日

discipline

 英語にdisciplineという単語がある。いくつかの意味があるが、研究者なら「学問(分野)」という意味が一番おなじみか。他に、「訓練、鍛錬」、「規律、しつけ」、「懲罰、折檻」といった意味がある。1つの単語に学問と懲罰、折檻の意味があるのは、disciplineがラテン語のdisciplinaに由来するからだ。このラテン語は「弟子を教えること」を意味する。弟子を意味する英語のdiscipleに関連する。

 親方は弟子を厳しく教え込む、それは厳しい訓練、鍛錬である。そこには規律があり、それを守らなければ懲罰を与えられる。大学院の指導教授と院生との関係も似たようなもので、学部門分野の発展においても徒弟社会の親方と弟子との厳しい関係があったことを容易に想起させる。

 語源的に考えれば、学問を志す学生に対して指導教授が厳しく指導するのは当たり前のことになる。自由な研究テーマを選ばせないのもあり得るのだろう。これが正しいか否かの議論を置くとして、文系の大学院においては、師匠と弟子的な関係が指導教授と院生との間に存在するところが多いと思われる。師匠の言うことを聞かないと懲罰を受けるのがdisciplineだとすれば、師匠との関係をうまく構築することが院生に求められるかもしれない。少なくとも大学院に進学する際には、指導教授との関係がどのようなものになるのか、指導教授の指導方法、場合によっては性格、人格について、事前にリサーチしておいた方がいいと思う。続きを読む
posted by Prof.T at 18:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

指導教授と「留学の勧め」

 大学院の指導教授が研究に関しては学生の自由を尊重してくれたことは以前書いた(6月19日)。研究テーマを指導教授が与えることはなく、「結局、君が何をやりたいかだな」が口癖だった。もちろん研究指導での学生の報告に対して、さまざまな示唆はあった。この示唆をほとんど意味のないものと考えるか、強い拘束と考えるか、あるいは適切なアドバイスととらえるかは、院生によって異なったと思う。私は適切なアドバイスと受け止めていた。

 研究に関しては示唆に留まっていた指導教授だが、より強い勧告的に指導していたのが、留学であった。博士後期課程在学中の早い時期での留学を強く勧めた。私は研究者としてやって行くには留学は不可欠と考えていたので、指導教授のこの「勧告」について真剣に考えて、修士課程の途中から準備をし始めた。しかし、研究テーマに関しては示唆に留まっているのに、留学については「勧告」する指導教授に不満や不信感を持った院生もいた。

 留学したからといってただちに就職できるわけではないし、留学しない方が早く就職できる場合もある。しかし、研究者としての幅を広げたいと考えるならば、私も指導教授と同様、早い時期の留学を勧める。
posted by Prof.T at 16:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

travelとtravail

 旅行に出れば、いろいろと骨を折る、苦労する。旅と苦労は一対だ。実際、travel(旅行)という単語はtravail(骨折り、苦労)に由来する。旅に出て骨折りや苦労がないとすれば、それは旅ではないということになる。

 考えてみれば、これまで何事もなく帰国した方が少ないかもしれない。PCを持って行ったのにACアダプタを忘れた(自分の責任)、財布とパスポートをすられた(不注意が原因)、ロストバゲッジにあった(航空会社の責任)・・・。あれ、こんなもの?だったらたいしたことないか。

 ロストバゲッジは日本に帰国時に起きたので問題はなかった。ただ飛行機を降りたら呼び出されて驚いた。身内に不幸があったかと思ったが、その時は本当に誰にも告げずに出た逃亡だからそんなはずはない。ロストバゲッジの知らせだった。ヨーロッパから飛行機を2回乗り換えて帰国したのだが、荷物の方はどういうわけか途中で乗り換えに失敗したらしく、私が帰国した時は北欧を旅行中だったようだ。

 必要な書類を書き、スーツケースの鍵を預けて(税関通過の際に開けられるらしい、開けられて困るようなものはなかった)、手荷物だけで家に帰った。翌日、スーツケースは、やや変形して家に届けられた。無償修理の案内が添えられてあった。

 
posted by Prof.T at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

緊張感と昼寝

 薬を塗って少し昼寝をしたら、腰は楽になった。

 日本でも昼間眠くなるが、それとは別の意味で海外では昼寝は必須だ。日本では主として睡眠不足から昼寝をしたくなる。海外では短期の旅行では時差ボケで、それがなくても緊張感から昼寝が必要だ。

 慣れない外国の土地を歩いていると、自分では意識していなくてもものすごく気を張っている、精神的に疲れる。

 フライドチキンで簡単にお昼を済まそうと思って、「あのNo.3のセットを」と言ったのに、何だか早口でまくし立ててくる。どうやらどの部位がほしいか聞いている。何だ、決まっていないのか、と思いながら、何とか返答をする。注文を終えたと思ったら、また何か言ってくる。ポテトは入らないかと聞いているようだ。いや、そんなのは入らない。ファーストフード店でコーラに氷を入れてくれと頼んだら、「氷はない」と言われた国もあった。ということで、ファーストフードで簡単にランチを済まそうと思っても慣れない土地ではどっと疲れる。

 タクシーに乗ればぼられないかと心配し、地下鉄やバスに乗れば財布をすられないかと不安になる。歩ける距離なら歩いてしまえと、日本にいるときよりも歩いてしまう。肉体的にも疲れる。

 というわけで、海外での一人歩きはどっと疲れて、ホテルやアパートに戻ると昼寝は必須になるのだが、それでも日本では味わえないこの緊張感が好きだったりする。
posted by Prof.T at 08:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

人事の話

 私が魔女に一撃を食らってうめいていようと、世間は動いている。人事の話も進行しているようだ。

 6月9日に人事がおかしなことになっているという記事を書いたが、そのからくりがわかってきた。やはり最初から採用予定候補者がいたようである。その人物に問題がなければよい。しかし、そうではない。研究者としてふさわしい業績を上げていない。

 この人物はかなり上の役職者と関係があるようだ。役職者たちは、「大学冬の時代」を叫び、教員に対して、教育、研究の両方により一層力を尽くすよう求めてきている。しかし、こんな人事をやるようでは、彼らの言うことを聞く教員はいなくなるだろう。公募をやりながら、コネが見え見えの人事をやるようでは、大学の評判も下がるばかりだ。いずれにしても大学の生き残りは難しい。

 大学の将来が今回の人事にかかっていると言ってもよい。大局的な見地から判断が下されることを強く望む。
 
posted by Prof.T at 03:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 業界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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